農機具購入の補助金は問題点が多いので慎重に検討しましょう。

農機具購入で補助金が出る?

農機具購入で補助金を受け取る人

一部の農機具は農林水産省、農政局、その他自治体によって農機具購入で補助金の出る場合があります。

しかし、補助金には落とし穴があってメーカーと販売店、リース会社など業者だけの儲かるカラクリが存在しています。
農業で新規開業する方は補助金の甘い言葉の誘惑によって農機具選びを失敗するケースが目立ちます。
補助金の全てを否定するワケではないですが、補助金対象以外のメーカーや機種も比較検討することが農機具購入で失敗しないコツです。

 

 

農林水産省の補助金概要と問題点

 

農林水産省は販売店、リース会社と協力して、農業の生産効率を高めるために特定の最新モデルの購入費用を1/2を上限に補助金を出しています。
対象になるのは新品のみでリース購入に限定されています。

 

仮に50%の補助金が出れば、通常の購入費用の半額になると思われがちですが、この補助金制度には以下の問題点があります。

 

  • 対象器具が少なくメーカーはあえて価格設定を高めにしている
  • 新品購入かつ定価で買わないといけない
  • リース契約が必須

 

 

一番の問題点は、メーカーがあえて希望小売価格(定価)を高めに設定して、販売店が値引きなしの販売をしていることです。
分かりやすく補助金購入の問題点を紹介すると、以下のような状況になります。

 

 

・①補助金対象機種Aを補助金を活用して購入

メーカー小売価格:200万円
値引き:0円
補助金:100万円
購入価格合計:100万円

 

 

・②補助金対象機種Aを補助金なしで購入

メーカー小売価格:200万円
値引き:60万円
補助金:0円
購入価格合計:140万円

 

・③Aと同じメーカー、同等性能のシリーズ機種で補助金対象外のBを購入

メーカー小売価格:130万円
値引き:30万円
補助金:対象外
購入価格合計:100万円

 

3つの例の①と③を比較してもらえば分かるように定価が高くて値引きがないため、同等の性能を持つ機種を補助金なしで買うのと大差はありません。
②の対象機種を補助金なしで買うよりかは50%の補助金を活用すれば40万円安いです。
しかし、補助金を使うとリース契約になるため、利息やリース手数料で実際に負担する金額は②とほぼ同等。内容によっては割高になってしまいます。
得するのは補助金の恩恵で大きい利幅を得られる販売会社とメーカー、現金購入できる農家からも契約が取れるリース会社のみです。
上記は分かりやすく極端な例で紹介していますが、補助金を使っても同等機種を買うのと大差ない価格になってしまうケースがよくあるのは事実です。

 

補助金のあることを理由に他の機種と比較しなかったり、補助金対象機種に絞り込んで検討するのはやめましょう。
農機具を何台も購入してきたベテラン農家からは、補助金制度や販売店の提示する見積を見て「馬鹿げている」といった意見も聞かれます。
農業は多彩な補助金や助成制度を活用できるメリットがありますが、農機具購入の補助金に限って言えば問題点が多いので慎重に検討した方がいいです。